夢幻的プラネタリウム

visionary planetarium

「ジョン万次郎の夢」8/7


劇団四季ファミリーミュージカル。ジョン万次郎の夢は初見なのでぼんやりとしか知らない状態だったのだけれど、学習まんがのミュージカル版みたいな感じでさくっと見られた。アメリカのジャーナリストとお江戸の瓦版屋がそれぞれにジョン万次郎を解説するという仕様がおもしろかった。衣装も違うし音も違うので、対比が生まれていて楽しい。

言葉もわからない状態でよく知らない船に乗り知らない国に渡るジョン万次郎がこのとき14歳なの、ちょっとどうかしてるなと思いながら見ていた。そしてそのまま8年間アメリカで生活をしているの、すごすぎて意味わかんないもんね。さらには厳しい取り調べが待っているとわかっていながら日本に帰るし。規格外ですごい。このミュージカルを見たあとにジョン万次郎資料館のホームページにあるジョン万次郎の生涯を読んだけれど、詳細を知れば知るほどどうかしている人だなという感想しか持てなくなる。勇気を出してアメリカに行ったすごい人みたいに描写されてるけど、すごい人が機会を逃さなかったんだと思う。

ちょっと前に見たリトルマーメイドもそうだったけれど、劇団四季、舞台上での海の表現が圧巻で大好き。白い布を波に見立てて黒子が動かすのだけれど、下から上に左右から真ん中にと動きを変えることで、海に翻弄される船を表現していて本当にすごい。アメリカの捕鯨船の大きさを表現するのに、海の上の日本の船の全容があった場所で、船の内部だけを切り取って見せるのもすごかった。舞台上の大きさの情報が、船の大きさに説得力を与えていて。ピンスポぱーんと当てて重要な話をさせるパートもとても印象的で記憶に残っている。暗がりの中で眩しいくらいのスポットの中に佇んで話している人たちを見て、内容は忘れてもこの絵は忘れないだろうなと思った。