夢幻的プラネタリウム

visionary planetarium

2023年上半期ドラマ

年明けからずっっっっっとドラマに追われていた気がする。とりあえず見てみて合わないなと思ったら切っていくスタイルでドラマを追っているので、たぶん実際はもうちょっと見ている。本当は映画も見たい。


▼名建築で昼食を 大阪編
TVerで一挙再配信があったので、やった~~!と一気見。前作に引き続き空気感がとても好ましいドラマ。大阪に詳しくないので、知らない名建築ばかりで見ていてわくわくした。

▼片想いの彼のために捜査してたら、いつのまにか名探偵になりました。(仮)
iCADs技術に興味があったので視聴。実際の飲み物やお店のポスターがスポンサー商品に置き換えられているのはそこまで気にならないけれど、逃走ルートの路地裏にでかでかとポスター貼ってあるのはやりすぎな気がした。

▼瑠璃も玻璃も照らせば光る
第34回ヤングシナリオ大賞受賞作品。名前と立場が入っているタイトルが、「このことわざ、知ってる?」という言葉で回収される鮮やかさが好きだった。そこでそのことわざを口にすることなく場面が切り替わるところまで含めて。

▼探偵ロマンス
最初から最後までずっとわくわくと悲しみを併せ持った、全4話とは思えないほどに濃密な物語。どんどん好きになる登場人物の中でも美しく凛々しい美摩子さんに夢中になった。綺麗な映像と魅力的な物語、それを彩る素敵な楽曲。とてもいいドラマを見た。

▼ギバーテイカ
不穏な手触りの中で安定していく倉澤今井バディの関係性が救い。菊池風磨が演じるルオトの、柔らかい表情から真顔に切り替わる瞬間の温度が下がる感覚や、少し上擦ったような猫なで声の不安定さに度々ぞっとさせられた。始まりが見えない執着と同等に理解が及ばない歪な執着は怖い。

▼暴太郎戦隊ドンブラザーズ
最初からずっとお約束の通じないぶっ飛んだ戦隊だったのに、最終話は綺麗に畳むのずるいでしょ。気になっていたのに詳細が明かされないエピソードもあったけれどそんなのは些末なこと。最終話、桃井タロウの「縁ができたな」でふつうに泣けてしまったのでもう負け。Vシネ制作決定うれしいし楽しみ。

▼美しい彼 シーズン2
映画の前日譚としての全4話。相変わらず映像が綺麗だし、モノローグを入れるタイミングが絶妙でとても見やすい。モノローグの有無で主役2人の印象が逆転しそうな作りになっているのもおもしろい。そしてやっぱり八木は清居がうまい。

▼ラブッシュアップライフ
おもしろかった~~!バカリズムの得意な異様に細部がリアルな日常の描写が、人生を何度もやり直すという突拍子のなさに現実味を与えていてとても見やすかった。キャストがとにかく豪華なのもすごい。8話のお葬式の翌朝のシーンと、9話の4人で一緒に食事をするシーン、10話の何もかもが特別好きだった。

▼星降る夜に
キャストで初回見て保留かなあと思っていたら2話からだんだんおもしろくなった。不自然に画面の中が彩られたトレンディドラマスタイルを愛しているので、最終話のキスシーンのバックで唐突にイルミネーションが点灯したのに最高にテンションが上がった。

▼大奥(2023)
話の大枠をぼんやり知っている状態で白石聖さんと堀田真由ちゃんを目当てに見たらめちゃめちゃおもしろかった。吉宗の代、家光の代、綱吉の代とどんどん増える登場人物も、ひとりひとりをしっかり掘り下げているのですっと頭に入ってくる。今秋続編が決定したのでとても楽しみ。

▼100万回言えばよかった
ファンタジーラブストーリーとの惹句だったけれど、ファンタジーミステリー時々ラブストーリーという感じ。1話の松山ケンイチで視聴継続を決めたらミステリー要素が強くなるにつれてぐんぐんおもしろくなっていった。最終話の暖かい結びもとても好きだった。主題歌も良い。

▼大病院占拠
菊池風磨を目当てに完走。話の展開にも伏線の張り方にもツッコミどころしかないので割と惰性みたいな気持ちで見たけれど、最終話の菊池の演技は見ることができてよかった。「ギバーテイカー」を見ていたので、演技全体のトーンをこれだけ変えられるのかと感心した。

▼大病院占拠前 the night before
スピンオフバディ前日譚だと思っていたのにそんなにバディ感はなかった。まあまあ展開は読めるけれど、閉鎖空間が舞台だから全体的にコンパクトで見やすい。菊池風磨の演技仕事を見たい欲はそれなりに満たされた。

▼女神の教室~リーガル青春白書~
ロースクールが舞台の学園ものにサスペンス要素をまぶしたドラマ。南沙良さんを目当てに見たのだけれど、河村花さんもとてもよかった。多く登場するホットのカップドリンクの中身が明らかに入っていないとわかる挙動が最後までずっと気になっていた。

▼夕暮れに、手をつなぐ
キャスト目当て。引っかかる展開は多少あれど基本的にベタが好きなので、結果好きに寄る。主演の2人をラブストーリーという枠組みの中で最大限美しく撮ろうという気概を感じる映像が非常に魅力的なドラマでした。

▼ブラザー・トラップ
顔が好きな山中柔太郎も塩野瑛久が揃い踏みなので視聴。中盤あたりで大和先輩がぶっ刺さってやばかったけれどそのまま加速することなく落ち着いた。全員自己肯定感低めだとこうなるのかみたいな気持ち。劇中曲を歌う石野理子さんの声、やっぱりとてもとても好きだな。

▼来世ではちゃんとします3
シリーズを重ねて割と惰性で見ているところはあるけれど、第3話のいつもふわふわ怒る桃ちゃんが本気で怒っているシーンのだーりおの演技が超超超よかったので見てよかった。凪ちゃん好きなので4があったらもうちょい登場してほしい。エンディング曲がめちゃめちゃ好きだった。

▼とりあえずカンパイしませんか?
合コンの場面がベースで男性陣が毎話変わるというのだけ把握して見たら全4話とコンパクトだった。女性陣目当てに見ていたので、最終話めちゃめちゃめちゃめちゃよかった。また3人で合コンして行きつけのバーに行くのを見たいよ。

▼とりあえずカンパイしませんか?~アテのない男たち~
本編の前後の男性陣を描いたスピンオフ。各話ごとに色が違うのでこれはこれで独立した作品としておもしろい。最終話のシズナさんの「顔がタイプじゃないです」で大笑いしてしまった。サトエリのことが好き。

▼今夜すきやきだよ
おいしいごはんドラマだと思って見はじめたらそこがメインではなかった。でもじんわりとずっと好きなドラマ。それぞれに異なった生活や価値観の中の譲れること譲れないことをゆっくりと確かにすり合わせて、生活を共にしていく。理想の形だ。

▼罠の戦争
杉野を目当てに見はじめて杉野を目当てに見終えた。味方が周りを固めているところから疑心暗鬼になってみんな敵に思える描き方がうまい。息子の事件の犯人が判明したあたりから失速を感じたけれど、序盤と終盤には引き込まれたので一気に見た方が楽しめそう。

▼すきすきワンワン!
とりあえず2話くらいまで見てみるかなと見はじめたら浮所が想定していた以上によかったので最後まで見続けた。動物と生活した経験の有無で受け取り方が変わりそうなドラマ。私は経験がないので心に負荷なくさらっと見られるドラマだなという印象でした。

▼スタンドUPスタート
1話から音の使い方と心象風景の描き方が印象的だった。各話ゲストとして積み重ねてきた関係が最終話で実を結ぶ展開も、すべてひっくるめたそれがあなたの魅力なのだという描き方も好きだった。吉野北人安達祐実の掛け合い、かわいくて最高。いいドラマだった。

▼愛のある場所。
みせたいすがたのYouTubeドラマ。高田里穂ちゃんが出ているから何の気なしに見はじめたのだけれどコンパクトでさくっと見られた。ドラマ視聴後に元となった文章を読むことで、このエピソードをこう広げるのか、というおもしろさもあった。ブリグリ、好きだな。

▼往生際の意味を知れ!
三上愛さんが好きなので見た。序盤の登場人物の感情の高まりに合わせて雷が落ちたり花火が打ち上がったりする過剰な演出が大好き。羊文学のエンディングもよかった。テロップでさくっと時間が経過することが多いので、最後の動機が難解になっていた気がする。

▼もしも、この国にしょうゆがなかったら。
キッコーマンによるしょうゆ版イエスタデイ。40分くらいでさくっと見られる。しょうゆのないたまごかけごはんやしょうゆのない寿司を見せられるのがこんなにしんどいなんて思わなかった。自分の好きなものがどうできているのかを把握して生きていくことは意外と重要なのかも。

▼明日、私は誰かのカノジョ 特別編
しんどいのわかっていて見たくない~~と思いながらも藤原樹が出るので見た。齊藤なぎささん、なんてことない顔で激情と諦念を同時に抱えているヒリヒリした雰囲気を滲み出すのがめちゃめちゃにうまい。他の演技仕事も見たい。

▼東京彼女 ふみ篇
広告に出てきて存在を知った全4話のYouTubeドラマ。ふみ目線で見ているので、最終話の赦す側と赦される側の立ち位置そうなるんだみたいな気持ちになった。メッセージのやり取りをする場面、実際の距離の近さと心の果てしない遠さみたいなものがぎゅっと詰まっていてよかった。

▼私がヒモを飼うなんて
内容に対してタイトルこれで合ってるのか?と思いながら最後まで見てしまった。最後まで見たのにスミレのよさも宗一のよさもよくわからなかったのでたぶん向いていないんだと思う。ただただ森生が幸せになってくれることを願いながら見た。森生、幸せになろうな!

▼かしましめし
少なくはないしんどさの中の拠り所みたいなものを描いているドラマ。言葉がなくてもわかり合える関係の間合いと気持ちを伝えるための言葉の重み、誰かといることで解消されることと自力で決着をつけなければいけないこと。偏りの少ないバランス感覚がとても好ましかった。

▼墜落JKと廃人教師
原作をずっと読んでいるためハードル高めに設定して見はじめたのだけれど、温度感とテンポ感が割と原作を汲んでいて見やすかった。髙石あかりさんはじめてしっかり見たけれどとても好きになった。モノローグを含めて声の表情が多彩。エンディング曲もお気に入り。

▼僕らの食卓
ごはんドラマだと思って見はじめたらBLドラマだった。優しい人たちで成り立つ世界のお話なので穏やかな気持ちで見られる。居場所に役割に人物と大切が増えていく過程で、その大切を失う怖さを丁寧に描いている印象。爆弾おにぎりが食べたくなった。

▼永遠の昨日 完全版
前回見た際にも丁寧で美しい物語になっているなと思ったけれど、それに磨きをかけたような再編集版。間合いや呼吸がしっかりと取られた満の結びの後に、畳み掛けるようなモノローグで裏側を明かしていく浩一の結びが続く終わり方。残り時間と対応しているようで妙に哀しかった。

波よ聞いてくれ
超~~好きだった!勢いと圧とテンポ感が最高で見ていてめちゃめちゃ気持ちがいい。全8話だったけれど体感全5話くらい。割と原作とビジュアルも変わっているのに癖の強さは損ねないキャラクターがちゃんと生き生きして見えるのもすごい。続きがあったら見たいドラマ。

▼王様に捧ぐ薬指
1話ごとに緩急えぐめの情緒ジェットコースタードラマだった。想定よりストレス度は高かったけれど、橋本環奈も山田涼介も坂東龍汰も顔が好きなので楽しめた。山田涼介は視線の表情が多様ですごい。最終話では北村匠海の声の通りのよさを特に実感した。

▼育休刑事
敦子目当てに見たら毎回髪型もメイクも衣装もがらっと違う敦子が見られて最高だった~~自分のまわりにいたら鬱陶しそうなキャラクターだけど、フィクションで見るとめちゃくちゃ元気出る。登場する赤子がとんでもなくかわいく撮られているのもよかった。原作読んでみたい。

▼わたしのお嫁くん
脇の濃すぎるキャラクターが暴走を繰り広げるのを楽しめない箇所がままあったものの、博多弁の中村蒼くんをモチベーションに最後まで見た。我ながら最低だとは思うけれど、やっぱり想いが通じ合ってからのカップルに割と興味がないんだと思う。

シガテラ
日常に浸食する非日常みたいな触れ込みだったけれどしっかり境目がわかるし、メインカップルに本当に興味が持てないから無の感情で見ているパートが少なからずあった。個人的には11話がピーク。最終的に谷脇のことを嫌いになれないし、アキちゃんのことが好きになった。

▼ラストマン -全盲の捜査官-
1話完結事件を取り扱ったバディもの。事件が発生して犯人逮捕までが1話なのでスピード感がすごい。そこに縦軸として過去の事件が配置されているので見やすくて見応えもある。よくできたドラマでした。ちゃんと話のピークが最終話にあるし終わり方もよかったし、いいドラマだった。

▼だが、情熱はある
実在する人物をモデルにした作品はモデルにしている人を知っていれば知っているほどに本人との違いが浮き出てくるものだと思うのだけれど。見れば見るほどに似ていないのに似ている、不思議で凄まじいドラマだった。めちゃめちゃ熱量を感じて最後までずっとおもしろかった。

▼たりてるふたり
huluドラマ。「だが、情熱はある」のスピンオフ。1話も2話も導入が一緒なので、2話目見ていてちょっと不安になった。最後に流れる長めのNGシーン集めちゃめちゃかわいくてハッピーだったのでみんな見てくれ~~!

▼東京彼女 唯篇
全4話のYouTubeドラマ。唯役の森谷菜緒子さんの声がとても素敵。話は最初から最後までずっともやもやする。動機はどうあれ嘘をばらまいた過去を勝手に告白して謝罪だけしてそのまま命を断つのを止めさせるなんて、赦しを引き出すための脅迫だし優しさへの甘えでは?と思う。

▼合理的にありえない
テンポ感がBOSSっぽくて毎週楽しみに見ていた~~!ハラハラの展開が多いものの天海祐希さんが演じる人に対する信頼感が絶対的にあるので、ほぼストレスなく見られる。白石聖ちゃんがずっとかわいくてハッピーだし中川大輔くんもとてもよかった。ドラマ終わったから原作読みたい。

▼春は短し恋せよ男子
那須の顔目当てに見はじめたら回を重ねるごとにりかちのこと大大大好きになってしまった。5話のりかちがあまりにもかわいかったので、以降ずっとりかちの登場を待ちながら見ていた。心の声が聞こえるというファンタジー設定にきっかけ以上の意味がないのがおもしろかった。

▼めんつゆひとり飯
なるべく手間をかけたくないなるべく皿を洗いたくない精神の自炊ドラマ、心に負担を掛けたくないときに見るのにぴったりすぎる。登場人物の個性が激つよだけれど基本的に決まった人たちしか出てこないのでゆるっと見やすい。永遠に続いてほしかった。

▼隣の男はよく食べる
異様に湿度が高い菊池風磨だった。美人で仕事できて普通以上の料理の腕を持つヒロイン、自己肯定感激低でちょっと鬱陶しい。自分の中で抱え込んで煮詰まって相手と自分は違う!年齢差があるからだ!になるの、絶対そこじゃない。毎回エンディング映像が好きだった。

藤子・F・不二雄SF短編ドラマ
「昨日の俺は今日の敵」「親子とりかえばや」「流血鬼」「イヤなイヤなイヤな奴」を見た。星新一シリーズのときもそうだったけれど、15分という短い時間でさくっと見られて、見ながらも見終えてからもちょっと考えこむような内容のバランスがとてもいい。見逃したもの見たいな。

▼クールドジ男子
土曜の朝に化粧しながら見るのにちょうどいいゆるっと感で大好きだった~~!いい人しか出てこないので超ハートフルだし、その中でも登場人物の成長みたいなものをしっかりと描いているので見ていて気持ちがいい。2クールぶっ続けとかでやってほしさがあった。

▼日曜の夜ぐらいは…
物語の入りを裏切るように、思いがけない幸運をきっかけにどんどん温かな物語になっていった。周囲に翻弄され自分の幸せを諦めていた人が、柔らかで夢みたいな未来を想像することができるようになった物語の結びが救いのようだった。めるるの演技、もっとちゃんと見たくなった。